体の故障の原因

からだの故障の原因 ハード系とソフト系(標治法と本治法)

電気製品の故障の原因を大きく分けると、部品が割れたり外れたりという「部品の損傷」により起こる場合と、部品ひとつひとつに目立った損傷はないものの、どこか接触が悪かったり、あるいは電池やバッテリーの電力が落ちているために起こる場合とがあります。

人間の体も同じでありまして、どこかに明確な「怪我」があるためにおこる不調と、とりたてて怪我をしているわけではないけれど、ストレスや慢性疲労によって引き起こされる不調とがあります。

当院では便宜上、パソコンのハードとソフトになぞらえて前者を「ハード系症状」、後者を「ソフト系症状」と呼んでおります。

ハード系症状には、故障している局所への集中的な施術が必要です。(東洋医学の伝統的用語の標治法に該当)

ソフト系症状には、全身のバランスを回復させる施術が必要です。(東洋医学の伝統的用語の本治法に該当)

鍼灸院に持ち込まれる症状のほぼ全てに、ストレスと過労が深く関わっています。ストレスでソフト系にダメージが生じると、全身各部の筋肉に引き攣れが生じ、姿勢にゆがみがでます。その不自然な姿勢に過労が加わって、耐え切れなくなった箇所にハード系症状(炎症など)が出るというのが一連の流れと推測しております。

施術者・患者本人ともに表面的で分かりやすいハード系症状ばかりにとらわれがちですが、実際にはその底にソフト系症状が潜在しているという「複合症状」になっているのが通常であります。ですから当院の施術は故障箇所への施術をしつつ、全身をリラックスさせてソフト系症状の緩和も同時に行うスタイルとなっております。

OA症状

OA症状はソフト系症状の代表的なものです。目や耳から過度な情報が入りすぎ、それを処理し続けるために神経系に疲労がたまり、その疲労のあらわれとして骨格に歪みが生じ、頭痛・首こり・肩こり・背中のこり・腰痛・膝の痛み…など全身各部に同時多発的な深い症状が出てきます。背骨は曲がりねじれ(側彎症)、骨盤もずれるため下肢長に左右差が出ます。

さらに詳しく述べますと、左半身に強力に筋肉の引き攣れが起きます。左の足首の回転が悪くなり、左脛がカチカチにこります。頭痛も左側頭部に頻発いたします。

疲労が強度の場合には、耳のつまり感、まぶたの痙攣、足が攣るなどの症状も出てきます。

施術は特に症状がひどい箇所(肩や腰が多いです)への集中的な施術と、全身調整的な施術を行います。特に頭部への施術が重要です。お腹へも施術いたします。

ギックリ腰

付き添いの人に支えられながら来院されるケースが多く、ベッドに寝るのも一苦労ということも珍しくありません。

当院ではとりあえず楽なかたちで寝ていただきます。たいがいは抱き枕をかかえて横向きに寝るというのが一番楽なようです。

施術は腰へ浅く鍼を打ちつつ、足首、股関節へも鍼を打っていきます。

ギックリ腰は痛みが劇的な反面、回復は意外に早いものです。

当院の場合は、1〜2回の施術で回復する場合がほとんどです。

腰痛防止の簡単な体操もアドバイスいたします。

肩こり

最も沢山施術している症状です。まず肩こりなのか、首こりなのか、を判別して行きます。肩こりならば脇へのハリ、首こりならば後頭部へのハリが重要になります。複合している場合がほとんどですから、両方やるのが普通ですがより力点を置くべきはどちらか?によって、多少手順が変わります。眼精疲労を併発しているケースも多いので、その場合はコメカミや目尻にも細い鍼を打ったりカッサで擦ったりします。

施術後は肩の回転が良くなりますので、効果を実感し易いです。目もスッキリする方が多いです。

鍼灸院に持ち込まれる肩こりは、素手での施術法(マッサージや整体)では歯が立たないほどの重度のものが多く、ハード系症状・ソフト系症状のどちらもが強く出ています。

鍼という道具を使用することでハード系症状について素手以上の施術を施せる上に、素手ではなかなか対処が難しいソフト系症状についても施術出来るところが鍼灸施術の特徴の一つです。

施術の特徴・流れ

施術時の注意

体の故障の原因

写真で見る施術の流れ

まえじ鍼灸院